こんにちは、凡才です。
小説・エッセイをもとに好奇心をくすぐられる内容を掘り下げていく「読み物シリーズ」です。
読んでくださったあなたの好奇心も刺激できるような記事を目指していきます。
今回読んだ本は「博士の愛した数式」です。
記憶が持続しない数学者との交流
「博士の愛した数式」は、病気で記憶が80分しか持続しない元数学者と、
家政婦の「私」、さらにその息子「ルート」との交流を描いた物語です。
数式、という言葉に一抹の不安を抱える方もおられるかもしれませんが、
別に数学に詳しくなくても楽しめる作品でした。

双子素数、友愛数、完全数など、数式というより、
単体の数字として面白い性質について初めて知りました!
2006年には、深津絵里さん、寺尾聰さんの共演で映画化されています。
悲報:今回掘り下げるのは…

さて、参考書の紹介はこれぐらいにして、
少し深掘りしていきます。
そして、今回深掘りするのは参考書のタイトルにもある「数式」についてです。

はい!数式って聞いただけでもうアレルギー出そうです
離脱しまーす、ありがとうございましたー

ちょっと待ってください!
今回は、そんな数式アレルギーの方にこそ読んでいただきたい記事です
かくいう私も、一応理系で大学院まで通いましたが、
決して数学も物理も化学も得意な方ではありませんでした。
受験生時代は、理系科目よりも文系科目の得点の方が安定していたという
「エセ理系」を自負しています。
なので、数学が苦手、数式見るとめまいがする、
じんましんが出るといった諸症状も気持ちはすごくわかります。
ですが今回は、そんなエセ理系だからこそお届けできる
「あ、こういうところで使えるならちょっと興味が出るかな」
と数式嫌いのあなたにも感じていただけるかもしれない数式を紹介していきます。
こんなの役に立つの?という疑問
多くの方が小学校~高校卒業まで(人によってはそれ以降も)いろいろな数式を学んできたと思いますが、
ほぼ全員が1度はこう思ったのではないでしょうか。

これって何の役に立つの?
百歩譲って中学校までで習う数式は三平方の定理や比例・反比例の式など、
実生活でも使いどころがイメージできる内容なのですが、
高校になると2次関数が原点から移動し始めたり、
やたらめったら微分積分させられたりと、使い道をイメージできない内容が爆増します。

高校数学の問題で私が一番解せなかった問題は、
「2つの曲線(もしくは直線と曲線)で囲まれた領域を、
X軸まわり(もしくはY軸まわり)に360°回転させてできる立体の体積を求めよ」
という数Ⅲの範囲の問題です
「回さんでえぇ!」「体積気にするなぁぁ!」って
千鳥のノブみたいなツッコミをずっとしてた記憶があります(笑)
使い道がイメージできないと、
「受験のためにやらされた勉強」というイメージが強くて、
なかなか興味が湧きませんよね。
今回の記事では、
「生活の中で使えるかもしれない数式」
について、紹介していきます。
(あくまで「かもしれない」のがポイント!)
現在、数学に苦しんでいる方はちょっとした息抜きに、
もう遠い過去に数式のあんチクショウとはおさらばしたぜ、という方は、
遅めの仲直りをする助けになれば幸いです(笑)
追加で以下の書籍を参考にしました。
生活で使えるかもしれない数式
今回紹介する「生活で使えるかもしれない数式」は以下の3つです。
- 行列の待ち時間を求める
- ちょうどいいお酒の量がわかる
- 同じ誕生日の人がいる確率は?
早速見ていきましょう。
行列の待ち時間を求める

人気の飲食店、テーマパークのアトラクション、新商品の発売直前など、
人気のものに近寄ろうとするとついて回るのが「行列」です。

いつになったら目的にたどり着けるんだ…

あとどれだけ待てばいいのか…
のように、時間の予測ができないととてもストレスですよね。
そんな方に役立つ数式がこれです!
「リトルの公式」というものを使うと、行列の待ち時間を簡易的に予測できます。
$$行列の待ち時間 [分]=\frac{自分の前に並んでいる人数}{1分間に自分の後ろに並んだ人数}$$
(例題)
すでに30人が並んでいる行列に並びました。
1分間に自分の後ろに2人が並んだとすると、待ち時間は
$$\frac{30}{2}=15[分]$$
と予測できます。
以前、テレビ番組で実際の行列に並んで、この数式の精度を確認していましたが、
誤差数分のレベルで求められているとの結果でした。
これを使えば、並んでいて先が見えないイライラもなくなる…かも。
ちょうどいいお酒の量がわかる

今も昔もお酒にまつわる失敗は多いもの。
自分にとってちょうどいい飲酒量が知りたい!って思ったことないですか。
ここでは、お酒にまつわる「ほろ酔いでいられる飲酒量」がわかる数式を紹介します。
お酒をよく飲まれる方は参考になるかもしれません。
※ただし、数式で求められる飲酒量は理論上の数値です。
その日の体調や飲み方によっては計算結果の量でも飲みすぎになる場合があります。
様子を見ながら適量を楽しみましょう!
$$飲酒量[ml]=\{\frac{1000\times体重[kg]}{アルコール度数[%]\times12}+\frac{15\times体重[kg]}{アルコール度数[%]}\}\times(N-1)$$
(例題)
体重60kgの人が、アルコール7%のお酒で2時間ほろ酔いになれる飲酒量は、
$$\{\frac{1000\times60[kg]}{7[%]\times12}+\frac{15\times60[kg]}{7[%]}\}\times(2-1) = 842.8[ml]$$
で、およそ843mlと求まります。

私は大体体重60kgですが、
843mlも飲んだら、頭痛くて動けなくなると思います
アルコール分解体質は考慮されてませんので、
最終的な適量はご自身で判断してください
なんなら、式の最後に-○○[ml]と補正値を入れて、
あなた専用の式にカスタマイズしておくと実用性が増してより便利かもしれませんね!
同じ誕生日の人がいる確率は?
初対面の人でも、誕生日が同じだと途端に親近感感じますよね。
あるグループの中で少なくとも1組、
同じ誕生日の人がいる確率は以下の数式で求められます。
※閏年は考慮されていません。
また、「自分と同じ誕生日の人がいる確率」ということではなく、
「グループ内に誕生日がかぶっている2人組がいる確率」という意味です。
$$1-\frac{365!}{365n(365-n)!}$$

一応補足ですが、「!」は、叫んでるわけじゃありません(笑)
階乗(かいじょう)といって「1まで順番に掛け合わせる」操作を表します
たとえば、
$$3!= 3\times2\times1 = 6$$
$$5!= 5\times4\times3\times2\times1 = 120$$
といった感じです
(例題)
25人のクラスであれば、
$$1-\frac{365!}{365\times25(365-25)!}= 56.8[%]$$
でおよそ57%の確率で、誰かしらの誕生日がかぶっていることになります。
いかがでしょう。体感として「そんなに確率高いの!?」って思いませんか?
23人以上の集団であれば、
50%以上の確率で誰かの誕生日がかぶっている計算です。

思ったより高い確率であることから、
「誕生日のパラドックス」と呼ばれたりします
確かに思い返すと、人から誕生日を聞いたときに
「あ、(知り合いの)あの人と同じ誕生日なのか」
ってなること結構ありません?
階乗なんて面倒くさい計算してられるか!という方には、
必要な数値だけ入力すれば計算してくれる便利なサイトがありますよ。
まとめ
今回は、「博士が愛した数式」から少し深掘りして、
「生活で使えるかもしれない数式」を紹介しました。
- 行列の待ち時間を求める
- ちょうどいいお酒の量がわかる
- 同じ誕生日の人がいる確率は?

まだ数式と友達にはなれないけど、
顔見知り程度にはなれそうな気がしてきた

まずは数式への抵抗を減らせたのなら、
記事を読んでいただけた意味があったと思います!
「数学が苦手で、1人では厳しい」「子どもに数学頑張ってほしい」という方には、
数学専門のオンラインスクール「数強塾」がおすすめです。
中高一貫、インターナショナルスクールにも対応可能で
オンラインのため場所を問わず受講できるのが大きな魅力です。
体験レッスンから始められるので、気になった方はぜひご検討ください!
以上、凡才でした。
よろしければ次の記事もご覧ください。
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