こんにちは、凡才です。
前回の記事でアイデア発想法の1つである「しりとり法」について紹介しました。
今回は第2弾として、「シックスハット法」のやり方と具体例を紹介します。
1人でもグループでもできる方法なので、会議などで試してみてもいいかもしれません。

名前も聞いたことないけど、シックスハット法って何?

具体的にどんな風に使うの?
という方に役立つ記事です。ぜひ最後までご覧ください。
前回に引き続き、今回の参考書も「アイデアを脳に思いつかせる技術」です。

シックスハット法とは
「6つの帽子」という名前の通り、
6つの異なる立場からの主張を繰り返すことで、新たなひらめきを目指す手法です。
シックスハット法は、マルタの心理学者であるエドワード・デ・ボノ(Edward de Bono)博士が1985年に提唱した方法です。

デ・ボノ博士は、水平思考(ラテラルシンキング)の考え方を発明した人物としても知られています。
ロジカルシンキングのように、同じ視点から思考を深めていくのではなく、
1つの物事を様々な角度から考えて新たな発想を生む
まさに水平思考をするための手法であるといえます。
人の思考は固定観念にとらわれやすく、自分の得意な方向へ広げていく傾向があります。
そこでシックスハット法では、強制的に考え方を制限し、
それぞれに役割を与えることで、考え方を広げます。

キャラクターを切り替えていくようなイメージです!
ちなみに、テレビ業界では誰もが一般的に行っている「テレビ番組発想法」なるものがあるそうで、
根本的な考え方は「シックスハット法」と同じ方法です。
今回の本題ではありませんが少し紹介します。

例えば、「寿司」で何か番組の企画を考えるとき、どんな内容が思いつきますか?
おそらく多くの人が「全国のおいしい寿司店を紹介するグルメ番組」をまっさきに浮かべるのではないでしょうか。
そして、1度この「グルメ番組」というアイデアに思い至ると、
それ以外の方向にアイデアが広がりにくくなります。
そこで「テレビ番組発想法」では、「寿司=グルメ番組」という固定概念から抜け出すため、
様々な番組を当てはめてみます。
- 寿司で「ドッキリ」:高級すし店で地元スーパーから仕入れた鮮魚を使った寿司を出してもらい、客の反応を見る?
- 寿司で「歴史バラエティ」:寿司が現在の形になるまでの変遷を紹介。寿司にまつわる元祖を捜索する?
- 寿司で「スポーツ実況」:寿司職人を集めて、技術コンテストをする?
- 寿司で「語学」:寿司にまつわる言葉が世界の言葉でどのように表現されるか、海外の寿司店の注文方法などを紹介
のような感じです。面白そうかどうかは別として、
グルメ番組からはかなりアイデアが広がりましたよね。
やり方と具体例
それではここから、本題である「シックスハット法」のやり方を説明していきます。

基本的に6人で行うことを想定して作られていますので、6人の場合で説明をします。
まず、6人のメンバーに6色に色分けされた帽子を渡して、
誰がどの色の帽子をかぶるのかを決めます。
この帽子の色にはそれぞれ以下のような異なった思考と役割が割り当てられています。
- 赤い帽子 感情的な視点(理由は関係なく、好きか嫌いか。直感的に発言する)
- 黄色い帽子 積極的な視点(大丈夫、上手く行くなど、常に肯定的な立場)
- 黒い帽子 消極的な視点(ここがダメ、不安といったネガティブな要素を挙げる)
- 白い帽子 客観的な視点(感情や希望はNG。数字・情報・データに基づいて語る)
- 緑の帽子 革新的な視点(今の企画をつぶしてでも、発展させることだけを考える)
- 青い帽子 統括的な視点(議論のプロセスを管理し、最終的にまとめる)
ちなみに、帽子が用意できれば理想ですが、
参加者が自分の役割を把握してさえいれば良いので、帽子は必ずしも必須ではありません。
また、6人を想定して作られた手法ではありますが、
思考の切り替えに慣れればひとりで行うことも可能です。
その場合は、6つの立場で1回ずつ発言するのを1セットとして、
3セットくらいやってみるとちょうど良さそうです。
発言する順番も特に決まりはありませんが、今回は、上記の通りの順番(赤→黄→黒→白→緑→青)で考えます。
シックスハット法を使うと、以下のようなメリットが考えられます。
- 多面的に物事をとらえてアイデアにつなげられる
- 話し合い・会議の時短につながる
- 複数人でも1人ででもできる
中でも、煮詰まることが多いアイデア出しの会議が時短になるのはうれしいですよね。
シックスハット法を行うときの注意点として、
自分が担当している色以外の立場から発言してはいけません。
それぞれの立場がブレては思考が広がりませんからね。

自分の色の立場から意見が思いつかないんだけど…
という方も、無理やりにでもひねり出しましょう。

ちなみに、ここからの具体例は、
私が一人でシックスハット法をやってみた結果です。
うまく思考を切り替えられているでしょうか?
さあ、いよいよ実践です。例題として、「春休み期間に渋谷で開催するグルメイベントの企画」を考えてみます。

いかがでしょうか。
「春休み」「渋谷」「グルメ」から、思いもしなかったアイデアが生まれました。
このように、帽子の色で強制的に「頭の使い方」や「モノの見方」を変えることで新たなる発想を得るのが「シックスハット法」なのです。

ポジティブな考えもネガティブな考えも認識した後だと、
はじめは考えつかなかったようなブレイクスルーが生まれやすいです
まとめ
アイデア発想法のひとつとして、「シックスハット法」を紹介しました。
6つの帽子の色ごとに役割を設定し、順番に切り替えていくことでアイデアを創出する
ひとりでも複数人でもできるので、アイデアに行き詰った時などに試してみてはいかがでしょうか。

シックスハット法がひとりでできるようになると、
ものごとをかなり多面的に捉えることができるようになります
以上、凡才でした。
よろしければ次の記事もご覧ください。
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