こんにちは、凡才です。
気軽に読める寓話を通して、
人生を豊かに生きるヒントを考えるシリーズです。
今回は「ゴーグルをつけろ」というお話です。

急に命令されても…

参考文献に沿ってますので、私が命令しているわけではないですよ
- 問題に行き詰っている人
- 会議を重ねても時間が無くなって終わることが多い人
という方に役立つ記事です。ぜひ最後までお付き合いください。
参考書は以下です。
あらすじ

早速あらすじを見ていきましょう!
これは、イタリアのとある化学プラントメーカーでのお話です。
この会社では、作業中に目に異物が入らないようにするため
作業員全員にゴーグルの着用が義務付けられていました。
しかし、実際のところゴーグルの着用率はそれほど高くなく、
経営層や現場監督がいくら「ゴーグルをつけろ」と指示しても、
ゴーグルの着用率は上がることがありませんでした。
この問題について話し合う会議では、様々な意見が出ました。

言うことを聞かない作業員の性根を叩き直す研修をするべきだ

監督者が悪いのでは?
監督者に対して指導のノウハウを教えるべきでは?
など、作業員が悪い、いや監督者が悪い、両方悪い、はたまた経営陣が悪いと
対策の糸口は見えず、だんだん雰囲気も険悪になってきました。
そんなタイミングで社外から招かれたコンサルタントが言いました。

問題は何ですか?

それは作業員がゴーグルをつけないことです

では、どうなったら「解決」と言えるでしょうか

作業員がゴーグルをつけるようになることです

どうしたらそれが実現できますかねぇ…

それが分からないからこんなに悩んでるんじゃないかっ!

おいおい、コンサルさん話聞いてなかったんじゃないの?

どうでしょうね、おそらくそうではないと思いますが
結果的にはコンサルタントのこの発言をきっかけに問題は解決の糸口が見えてきます
もしあなたがこの会社の経営陣なら、どうやってこの問題を解決しますか?
ちょっと考えてみましょう。
なにか対策が思い浮かびましたか?それでは続きを見てみましょう。
コンサルタントの発言にみんながあきれたような空気が流れたとき、
出席者の誰かが冗談交じりにつぶやきました。

そりゃあ、たとえば誰もが身につけたくなるようなカッコイイ
ゴーグルなら、指示されなくってもみんながつけかもしれないけどね…
半ば投げやりともとれるこの発言に、ほかの出席者も反応しました。

イタリアの人にとって、カッコイイのは大事なポイントだ!
いいアイデアかもしれないぞ

じゃあ、たとえばレイバンのミラーみたいな、

サングラス風のゴーグルってのはどう?
など、とんとん拍子で話が進み、
さっそく試しにカッコイイおしゃれなゴーグルを試作して、
工場内の1つの班にだけ配布してみました。
すると班のメンバーは指示されるまでもなく喜んでゴーグルをつけるようになりました。
これに手ごたえを感じた経営陣は、新しいゴーグルを作業員全員に配布しました。
これによってみんなが喜んでゴーグルをつけるようになっただけでなく、
必要がない場所でさえゴーグルをつけるようになりました。
寓話「ゴーグルをつけろ」の教訓

さて、今回のお話の教訓は何でしょうか。
私が感じた教訓は以下です。
- ラテラルシンキングで一気に問題解決
- 問題を整理して客観的に捉える
順番に見ていきましょう。
ラテラルシンキングで一気に問題解決
今回のような、論理の展開ではなく発想の転換で問題の解決を図る思考法をラテラルシンキングと呼びます。
過去の記事でも紹介しているとおり、
ラテラルシンキングによって、大きな手間やコストをかけずに問題を解決できることができます。

今回の「従業員がゴーグルを着けない」っていう問題に関しても、
普通に考えてると
- 安全講習を受けてもらう
- 指示の徹底
みたいなありきたりなやり方しか思いつかないよね

そのやり方が悪いとは言いませんが、正直、効果は薄そうな予感がしますよね
結果としてイタリア人の美意識に訴えかけることで、
ありきたりな講習や指示などよりも確実にゴーグルの着用率を上げることができたのです。
その手があったか!と感じるような見事なラテラルシンキングの例ですね。
過去の記事でほかにもラテラルシンキングの例を紹介しているので、
気になった方もこちらもご覧ください。
問題を整理して客観的に捉える

今回のお話で見落とせないもう1つのポイントはコンサルタントの存在です。

でも、あまり話聞いてなさそうじゃなかった?
たしかに一見すると特に有益な発言はしていないように感じるかもしれませんが、
あれはあえて議題の概要を尋ねなおすことで、出席者に
- 解決すべき課題はなにか
- 目指すべき状態はどこか
を再認識してもらっているのだと思います。
大人数が参加する会議であるほど、枝葉末節の方に話がそれていって
いつの間にか議題から大きく外れた話題で時間を使い切ってしまうことがよくあります。

挙句、時間が無くなって誰でも思いつくような結論になって終わることもしばしばです
あなたも経験ありませんか?
今回の会議でも「悪いのは誰か」のような本筋とは違った方向に議論がそれていったタイミングで、
出席者全員に会議の本来の目的を共有することで会議の本筋を確認し、
議論の方向性を修正しました。
たいしたことなさそうにみえて、このような議論の方向性を矯正してくれる人は貴重な存在です。
あなたも何か問題にぶつかって思考が行き詰ったときは、
冷静に問題の概要整理から始めてみましょう。
まとめ
今回は、寓話「ゴーグルをつけろ」のあらすじとそこから学べる教訓を紹介しました。
ゴーグルの着用率が低い問題は、かっこいいゴーグルをつくることで解決した
- ラテラルシンキングで一気に問題解決
- 問題を整理して客観的に捉える

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以上、凡才でした。
よろしければ次の記事もご覧ください。
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