こんにちは、凡才です。
前回は、後回しにしない技術として「プランB」について紹介しました。
突発事態に備えて、代案を用意することの有効性をイメージしていただけたのではないでしょうか。
今回は第4弾として、「公開宣言効果」について紹介していきます。

心で決心したことが後回しになってしまう

目標達成のために心に誓ったことなのに、3日も続かない…
という方に役立つ記事です。ぜひ最後までお読みください。
引き続き参考書は、「後回しにしない技術」です。
公開宣言効果を利用する

はじめに結論です。
決心があいまいになってしまう大きな理由の1つは、心の中でひそかに誓うことです。
決心を実行しようとするなら、周囲の人たちに知られるように公に宣言した方が良い
なぜなら、人は言葉や文章で自分の考えを公開すると、
その考えを最後まで守ろうとする傾向があります。
これを「公開宣言効果(Public Commitment Effect)」と呼びます。
極端な話、ひそかな決心というのは、決心していないのと同じなのです。
一方で決心を公に宣言すると、撤回するのが難しくなります。
この撤回の難しさが、公開宣言効果の有効性のキモになっています。
では、なぜ撤回が難しくなるのでしょうか。
その理由は主に以下の3つです。
- 言葉が私たちの行動を決定するから
- 否定的な評価を受けたくないから
- ストレスを減らすことができるから
言葉が私たちの行動を決定するから
人は自分の言葉と行動を通じて、自分の態度を判断するようになります。
そして態度は行動を決定します。
そのため、言葉を換えれば行動が変わるのです。
例えば、「勉強が好きだ」と繰り返し口にしていると、
いつの間にか自分が勉強家だと考えるようになります。
自分が勉強家だというアイデンティティーを持つようになると、勉強に打ち込むしかなくなる
といった具合です。

言葉にすることで、潜在意識に刷り込むという効果もあります!
朝ベッドから起きる前、夜の就寝時など、意識と潜在意識の境界がぼやけてきたころに、
理想の姿を思い描くと効果的です
否定的な評価を受けたくないから
人は、言っていることとやっていることが一致しない人に対して、
「無責任だ」「信用できない」
といった否定的な評価を下す傾向があります。
一方で、言葉と行動が一致している人には、
「言行一致」「一貫性がある」「筋が通っている」「責任感が強い」
などのように肯定的に評価されます。
誰だって否定的な評価は受けたくないので、
周りに宣言した目標は守らざるを得なくなるのです。
ストレスを減らすことができるから
もし、周囲の人が何も言わなくても、
人は自分自身の言葉と行動が一致しないとき、
自己認識に矛盾が生じてストレスを受けます。
「ほんとは○○やらなきゃいけないのに、なんでこんなことやってるんだ」という感じです。
そこで何とかして自分の言葉と行動を一致させてストレスを減らし、
精神的安定を求めようとする傾向があるのです。
決心の「公開宣言」ができない理由3つ

決心を実行したければ、周りの人に公表するのが良いです。
しかし、実際には決心を心の中にしまっておく人が多いのはなぜでしょうか。
主な理由は以下の3つです。
- 無知か固定概念
- 劇的な効果を狙うから
- 恐れ
無知か固定観念
そもそも公開宣言の威力を知らない。
もしくは、個人的な目標や決心は他人に公開するものではないという固定概念を抱いている場合です。
確かに口先だけで行動が伴わない人は、精神的に未熟だとみなされることが多いです。
劇的な効果を狙うから
たとえば、学校では勉強していないようなふりをして、
家では熱心に勉強し、テストで周りを驚かせるような点数を取って驚かせる。
そんな野球のサヨナラ勝ちのような劇的な効果を狙うと、
決心を宣言しなくなります。

学生時代のクラスメイトにも1人はいませんでしたか?
勉強してない口ぶりでちゃっかり高得点とる人。
私は勉強してない口ぶりでホントに勉強してないタイプでした (笑)
恐れ
公にした決心を途中で諦めれば、体裁が傷つき、非難されることもあります。
一方で、心の中の決心なら失敗しても非難と責任から逃れられる。
だから心の中の決心は、実行が難しくなると、
そっとなかったことにしてしまう可能性が高いのです。
以上が、公開宣言ができない理由3つです。
揺るがせたくない決心がある人は、
怖がらずに自分の決心を周りに公開宣言してみましょう。
効果を高めるための注意点2つ

最後に、公開宣言の効果を最大化するために注意すべき点を紹介します。
注意点は以下の2つです。
- できるだけ多くの人に何度も宣言する
- 宣言を守らなかったときの代価を決める
できるだけ多くの人に何度も宣言する
決心の公開範囲が広ければ広いほど、実行可能性は高くなります。
特に自分を良く見せたい人や体面を守らねばならない人の前で宣言すると効果的です。
2019年にオハイオ州立大学が発表した論文によると、
学生171人を
- 尊敬できる人に宣言したグループ
- 評価が気にならない人に宣言したグループ
に分けてみたところ、
尊敬できる人に宣言したグループでは目標達成率が跳ね上がったのに対し、
評価が気にならない人に宣言したグループでは変化がなかった
とのことです。

自分を評価してほしい人の前で宣言するのが効果的ということですね
誰でもそうした人の前では、より自分の言葉に責任をとろうとするからです。
また、宣言は何度もするようにしましょう。
何度も繰り返し宣言することにより、
- 潜在意識に入れ込むことができる
- 目標につながる情報に自然と注意が向くようになる
などのメリットがあります。
宣言を守らなかったときの代価を決める
はっきり宣言し、約束を守らなかったときに払うべき代価を明らかにしましょう。

いつかは私も禁煙します
のような、いつでも逃げ出せるような中途半端な宣言では、
効果はありません。
「今日からたばこをやめます。もし1本でも吸っていたら、見つけた人にその場で1万円払います。皆さん、私がたばこを吸えないように協力してください」
このように、決心を具体的に宣言し、守れなかったときに払うべき代価まではっきりさせておくと、
決心が揺らぎません。
公開宣言効果を使おうとする人が陥りがちな罠は
「宣言することを目的にしてしまう」ことです。
宣言したことで満足してしまう状態です。
しかし、行動するための宣言であり、
行動につなげられなければどれだけ宣言しても意味がありません。
しっかりと具体的なアクションに移していきましょう。

公開宣言する場所として、Twitterもおすすめですよ!
同じ目標にむけて努力している人と知り合えますし、
現実では難しいくらい多くの方に同時に宣言することができるので
まとめ
目標のためにやるべきことを後回しにしない技術として、「公開宣言効果」を紹介しました。
人が自分の言葉で公開したことを最後まで守ろうとする傾向のこと
この公開宣言した内容は、
- 言葉が私たちの行動を決定するから
- 否定的な評価を受けたくないから
- ストレスを減らすことができるから
などの理由で撤回するのが心理的に難しいため、
決心を揺るがせたくないときに非常に効果的です。

さっそく目標を立てて、周りに宣言しよう!

やらざるを得ない状況に身を置くと、あれこれやらない理由を探さなくなります。
どうしても達成したい目標があるときにぜひ活用してください
以上、凡才でした。
よろしければ次の記事もご覧ください。
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