こんにちは、凡才です。
世界的な成功者が多いユダヤ人には、タルムードを使った教育がカギだとお伝えしました。
今回は、タルムード説話の「魔法のザクロ」を紹介します。
- リターンを得たい人
- だけどリスクはできるだけ避けたいと思っている人
さらっと読み進めてもらっても構いませんし、
「自分ならこうする」「なぜなら○○だから」といった感じで、
あなたなりの考えを持って読み進めていただけると、得られるものがあるかもしれません。
参考書は以下です。
それでは行ってみましょう!
あらすじ

「魔法のザクロ」のあらすじです。
あるところに3人の兄弟がいました。
全員が成人したので、10年間各地で修行することにしました。
そして旅立ちの前、彼らはこう誓い合ったのです。

10年後に再びこの家の前で会おう。
その時に自分が10年間で見つけたもっとも不思議なものを持ち寄ろう
1番上の兄は東へ旅立ち、世界の隅々まで見渡せるコップを手に入れました。
2番目の兄は西へ旅立ち、空飛ぶじゅうたんを手に入れました。
末っ子の弟は南へ旅立ち、森の中で不思議なザクロの木を見つけました。
その木には花がたくさんついているのに、実は1つしかついていません。
手を差し出すと自然に実が落ち、花の1つが実に変わるのです。
しかも「この木を不思議なものとして持って帰ろう」と思った時には、
ザクロの木は消えてしまいました。
手の中のザクロの実だけは消えずに残ったので、
このザクロの実を不思議なものとして持ち帰りました。

- 千里眼が使えるコップ
- ア〇ジンも使いそうなじゅうたん
- 効果は未知数のザクロ
がそれぞれ見つけてきた不思議なものね!

ザクロが1番謎ですね
約束通り10年後に再会した3兄弟は、互いの不思議なものを見せ合います。
千里眼のコップで見ると、ある国のお姫様が重病で寝込んでいる姿が見えました。
傍らで王が嘆いています。

どんな医者に頼んでも回復しない
早く治さないと娘は助からない!
3兄弟は魔法のじゅうたんに乗ってお姫様のもとへ向かいました。
そして、末っ子の弟が不思議な力があるから、とザクロの実を半分に割り、
お姫様に差し上げました。
ザクロを食べると、顔に精気が戻り、それまで歩くこともできなかったお姫様が立ち上がることができました。
王は感激して言いました。

君たちのおかげで娘は助かった。お礼として、3人のうちだれでも娘と結婚してよい。
誰が結婚するかは話し合って決めなさい
さて、ここで問題です。
「お姫様は3兄弟のうち、誰を結婚相手に選ぶでしょう」そしてそれは
「なぜでしょう」、あなたならどう考えますか?

そりゃあ、タイトルが「魔法のザクロ」なんだから、
選ばれたのはザクロ持ってきた末っ子でしょ?

君のような勘のいい人は嫌いだよ(笑)
理由はなぜでしょう?あなたなりの意見を考えてみてください。
ここから結末です。
姫が「私に質問させてください」と言いました。
1番上の兄にこう聞きました。

あなたは不思議なコップで、重病の私を見つけてくださいました。
そのコップは今でも元のままですか?

はい、元のままです
続いて、姫は2番目の兄に聞きました。

あなたは魔法のじゅうたんでいち早く駆けつけてくださいました。
そのじゅうたんは今も空を飛べますか?

はい、今も飛べます
最後に、姫は末っ子の弟に聞きました。

あなたは私にザクロの実を分けて、治してくださいました。
そのザクロは元のままですか?

いいえ、姫に半分差し上げたので、今は半分しかございません
すると、姫は宣言しました。

末っ子の弟と結婚します。
なぜなら彼は私のために、大切なザクロの実を半分失ったのですから
魔法のザクロから得られる教訓

いかがでしょう?理由まで分かった方いますか?
このお話の教訓は「No pain, No gain」「痛みなくして得るものなし」ということです。
この考え方はリスク管理の場面でよく言われることです。
ことわざで「虎穴に入らずんば虎子を得ず」ともいうように、
ビジネスや投資などの場面において、基本的に「リスク」と「リターン」は表裏一体です。

ここでいう「リスク」とは、
危険性という意味ではなく「不確かさ」のことです
失敗するかもしれないだけではなく、
「成功するかもしれない」こともリスクと考えます
つまり、ビジネスや投資において
「リスク」は避ければいいというものでもないのです!
今回のお話でいけば、「ザクロの実を半分失う」というリスクをとることで、
「姫様との結婚」というリターンが得られたわけです。
ちなみに、この説話の中で3兄弟が持ち寄った不思議なものは、
それぞれ象徴しているものがあります。
- 世界の隅々まで見渡せるコップ:情報・知識
- 魔法のじゅうたん:手段
- 魔法のザクロ:自己犠牲・リスク
成功のためにはどれも大事なものですが、
「何も失わずに何かを得ようとすると、結局は損をする」ということを教えてくれています。
人はどうしても「リスクは低く、リターンは大きく」を狙いますが、
そんな都合のいい話はないです。あったら詐欺を疑いましょう。

ただし、忘れてはならないのは、
「適正な」リスクをとる、ということです。
今回のお話でいけば、いきなりザクロの実全部を差し出すのは、
リスクとりすぎてます。
仮にうまくいかなくても致命傷にはならない、
それぐらいのリスクをとることができると、
成功したときに何かを得られる確率がぐっと高まります。
そんなことを教えてくれる説話でした。
まとめ
今回は、タルムード説話の一つ「魔法のザクロ」を紹介しました。
選ばれたのは、末っ子でした。
No paon, No gain という教訓を教えてくれます

子どもの読み聞かせにもいいかも!

親子で一緒に考える時間にしてもいいですね!
以上、凡才でした。
よろしければ次の記事もご覧ください。
コメント