こんにちは、凡才です。
ずる賢さを発揮する「ラテラルシンキング」について、以下の記事で紹介しました。
今回は、3つ目のポイント、「相手を力を利用する」について、
自然界における例を参考に説明していきます。

相手の力を利用するって、どんなふうにすればいいの?

自然界じゃなくて人間世界にも適用できるの?
という方に役立つ記事です。ぜひ最後までお読みください。
参考書は以下です。
相手の力を利用する3パターン
はじめに結論です。
相手の力を利用する方法には、主に以下の3パターンがあります。
- コバンザメ型
- 寄生虫型
- ヤドカリ・イソギンチャク型
順番に見ていきましょう。
コバンザメ型

コバンザメは、頭部に小判型の吸盤があり、サメやエイなどの大型生物(宿主)にくっついて移動する魚です。
こうすることでコバンザメは自分で泳がずに移動できますし、自分で狩りをしなくても宿主が残したエサを食べることができるからです。
一方で宿主であるサメやエイからしてみても、いつも体にくっついているというだけで、
特にこれといった実害もないので大した問題ではありません。
上手く相手の力を利用している好例といえます。
寄生虫型


ちょっとネーミングに抵抗を感じる方もおられるかもしれませんが、
あくまで参考書の表記で説明していますので、ご了承ください。
他の生物の体内に入り込んで、長期間にわたり栄養を得るのが寄生虫です。
先ほどのコバンザメ型の場合は、利用する側(コバンザメ)は、利用される側(サメやエイ)に実害を与えませんでした。
しかし、この寄生虫型は「利用する」行為が利用される側に何らかの影響を与えます。
ヤドカリ・イソギンチャク型


ご存じの方が多いと思いますが、ヤドカリは巻貝を背負って住処としながら移動する生き物で、
イソギンチャクは水辺の触手を多く持つ生物で毒を持っています。
ヤドカリのある種は、自分の殻にイソギンチャクをつけて生活しています。
ヤドカリ側からすれば、他の生物がイソギンチャクの毒を警戒して襲われなくなりますし、
イソギンチャク側からすれば、ヤドカリにくっついていれば広範囲を移動できるため
このスタイルは両者にとって都合がいいわけです。
ここで注意したいのは、ヤドカリとイソギンチャクの間に強弱という関係はなく、
ただ「違った特性を持っている」だけということです。
いわば「持ちつ持たれつ」の関係で、この辺りがコバンザメ型や寄生虫型と異なります。
ビジネスシーンでの具体例
ここまで、相手の力を利用するパターンについて紹介してきました。
「でもそれって、自然界だけじゃないの?」と思われたかもしれませんが、
人間の世界でもこれらのパターンは見られます。
ここからは、3つのパターンそれぞれでビジネスシーンでの具体例を挙げていきます。
コバンザメ型

このタイプでは、宿主に影響をほとんど与えずに利益を得るのが特徴でした。
ビジネスで典型的なコバンザメ型の関係は、
例えば自動車とカー用品の関係が挙げられます。
自動車が売れてこそカー用品が売れますが、カー用品業界の利益が自動車メーカーに影響を与えることはほとんどありません(ゼロではないかもしれませんが)。
大きな業界の力を借りて市場を形成しているという点で、コバンザメ型の関係であると言えます。
寄生虫型

このタイプでは、寄生された側が何らかの影響を受けるパターンでした。
ビジネスシーンでみられるのは、「出店場所」についてです。
以前TVで紹介されていたのですが、ある飲食チェーン店はマクドナルドの近くに店舗を構えるようにしているそうです。
なぜなら、マクドナルドが出店しているということは、採算がとれると判断された立地条件だとわかるからです。
消費者の立場だとなかなか意識することはありませんが、ビジネスで新たな店舗を出店するとき、
かなり労力がかかるのが「立地条件のリサーチ」です。
どんな年齢層や家族層の人が多くて、どんなタイプの商品がよく売れていて、最寄りの店舗がどこにあって…
など、数々の要素を吟味する必要があります。
その点、マクドナルドが出店しているということは、
入念なリサーチの上で売り上げが見込めると判断された場所であると判断できるのです。
そのチェーン店はファーストフード店ではありませんでしたが、
飲食店という面ではマクドナルドと競合なので、
近くに出店されるとマクドナルド側にも影響があると考えられます。
その面で、「寄生虫型」の関係であると言えるのです。
ヤドカリ・イソギンチャク型
このタイプは、それぞれに利益があるいわば「Win-Winの関係」でした。
ビジネスシーンでよくみられるのが、「コラボレーション」です。
自社で運営するゲームに人気アニメのキャラクターを登場させたり、
お菓子や日用品のパッケージにあしらったりしたものが多く販売されています。
こうすれば、ゲーム会社や日用品メーカー側はパッケージに注目してもらえることで購買意欲や知名度UPが期待できますし、
コラボしたアニメ会社側は著作権料が得られるのでお互いに利益があります。
どちらにもうま味があり、対等な関係であるという意味で、
「ヤドカリ・イソギンチャク型」のパターンと言えます。
以上が、実際のビジネスシーンで「相手の力を利用している」例です。
何となくイメージしていただけたでしょうか。
例外的にこれら3パターンにあてはまらない関係のものもありますが、
割合としては少ないので、本記事では省略します。
まとめ
今回は、「相手の力を利用する3パターン」について、具体例を挙げて紹介しました。
- コバンザメ型
- 寄生虫型
- ヤドカリ・イソギンチャク型

どうせ相手の力を借りるなら、
お互いにWin-Winになれる「ヤドカリ・イソギンチャク型」がいいよね!

一方で、自分の労力が一番少ないのは「寄生虫型」という面もあります。
どのタイプが良い・悪いではなく、状況に応じて考え方を切り替えられるのが大事です。
以上、凡才でした。
よろしければ次の記事もご覧ください。
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