こんにちは、凡才です。
前回は、会議のメインである「問題解決のステップ」について説明しました。
どんな流れで問題解決をしていくのか、イメージしていただけたのではないでしょうか。
今回は第5弾として、「参加者からの意見の引き出し方」を紹介します。

会議中に意見が出てきません…

どうやったら参加者の意見を引き出せるの?
という方に役立つ記事です。ぜひ最後までお読みください。
引き続き参考書は、「ゼロから学べる!ファシリテーション超技術」です。

意見を引き出すなら「1人ずつ順番に」!

会議のファシリテーションしていて、意見を聞いたのに、誰も意見を出してくれません…
これは、どこの会議でもほぼ100%課題としてあげられる話です。
前回の「問題解決のステップ」でも確認したように、参加者から意見を出してもらうことで、短時間でも網羅的・立体的な視点の議論をすることができます。
意見が出ない状態では、最初のステップから躓くことになります。
そんな「意見が出ない」問題の有効な対策が、「1人ずつ順番に聞く」こと。
まったく難しいテクニックではないのですが、効果は絶大です。
おそらく、意見が出ないとお悩みのファシリテーターの方は、このように問いかけているのではないでしょうか。

○○について、何か意見がある人はいませんか?
このように「全員に質問を投げかける」のは、最もやってはいけない進行のひとつです。
全員に質問すると、「誰かが答えるだろう」と考えて傍観する人が出てきます。
意見が本当にないのであれば良いのですが、意見を持っているのに言ってもらえないというのは、参加者全員にとっての損失につながりかねません。
そこで、1人ずつ順番に聞くようにします。
こうすると傍観者に徹することができないため、真剣に意見を考えてもらえます。

例えば、「○○についての意見を、順番に聞かせてください」といった聞き方です!
ただ、このやり方が有効に作用するには「参加者が心理的に安心できる”場づくり”ができていること」が前提となります。
次はこれについて紹介します。
意見が出やすい”場づくり”テクニック6つ
参加者に積極的に意見を出してもらえるような”場づくり”には、以下のような方法が有効です。
- 「パス」もあり!
- 2~3周する
- 笑顔で問いかける
- 参加者の発言は絶対に否定しない
- 出された意見にはポジティブにリアクション
- 簡単な質問から始める
どれも心がけひとつで実践できることです。
順番に見ていきましょう。
「パス」もあり!
基本的には、順番に意見を出してもらうのですが、中には本当に「意見がない」人もいます。
意見を強要されると息苦しく受け取られてしまう場合もあるので、「パスもOKですよ!」と軽く付け足して逃げ道も残しておいてあげましょう。
2~3周する
質問の内容によっては、何個もアイデアが浮かんでいる人がいることもあるので、何周かまわるのがおすすめです。
1回しかチャンスがないと、発言したい人が長く話しがちになりますが、また順番が回ってくるとわかっていれば長々と話すことも防げます。
笑顔で問いかける

これは、会議中常に意識すべきポイントです。
同じ質問でも、真顔で聞かれた場合と笑顔で聞かれた場合とでは答えやすさが違います。
発言者の発言は絶対に否定しない
これもファシリテーターは常に意識しておきたいことです。
たとえ出てきた意見が「自分と違う」と感じても、「なるほど、そういう意見もあるんですね」と受け入れましょう。
ファシリテーターが意見を否定してしまうと、参加者の心には強く印象に残り、「意見はあるけど、どうせ聞き入れてもらえないから言わないでおこう」と思われてしまいます。
会議の場では一度も否定する言葉を使わない、くらいの心づもりで臨みましょう。
出された意見にはポジティブにリアクション

出された意見には、前向きな反応を見せましょう。
たとえば、
- いいですねー!
- ありですねー!
- なるほど!
- 斜め上から攻めてきましたね!
- 私では絶対思いつかないアイデアですね!
このようにポジティブな反応をすると、会議の雰囲気が明るくなりますし、発言者にも「受け入れてもらえた」と安心してもらえます。
簡単な質問から始める
いきなり「○○さんの意見は?」と聞かれても、とっさに答えにくい人もいます。
なぜなら、「自分の価値観を表現することになれていないから」。
そこで会議中はいきなり意見を求めるのではなく、
アイスブレイクのタイミングなどで、
「相手の価値観が答えになる簡単な質問」をしてみましょう。
この質問は、必ずしも会議の議題に沿っている必要はありません。
例えば、
「私はこういう料理が好きなのですが、○○さんはお好きですか?」
といったような感じです。
このような質問をすることで、相手は自分の価値観を口に出すのに慣れることができるので、
会議の議題についても自分の意見を出しやすくなります。

いきなりは意見が浮かばないという人もいるので、
やはり会議前にアジェンダを配布しておくことが大事ですね
以上が、会議で意見を引き出すテクニックです。
これらのテクニックはファシリテーターが行うことを想定してはいますが、
「笑顔でいること」「発言を否定しないこと」「ポジティブにリアクションすること」は、
参加者の立場でも実践できることです。
このような話し方は会議だけでなく、
個人間のコミュニケーションにも使えるテクニックです。
積極的に実践して、活発な会議づくりに貢献しましょう。
まとめ
今回は、会議での「意見の引き出し方」について説明しました。
全体に聞くのではなく、「1人ずつ順番に」聞く
活発な意見が出るためには、「意見が出やすい場づくり」が大事
特に難しい方法ではないので、ファシリテーターになる機会があればぜひご活用ください。
ここまで、5回にわたって会議でのファシリテーション術について紹介してきました。
皆さんの会議の悩みが少しでも軽減できる一助になれれば幸いです。

ファシリテーションはできるか分からないけど、会議に積極的な姿勢で臨めそう!

ファシリテーターでなくても、場づくりや発言など貢献できることはたくさんあります!
すべてをファシリテーター任せにせず、参加者みんなで「いい会議」を目指していきましょう
参考書には、他にも会議に役立つテクニックが紹介されていますので、気になった方はチェックしてみてください。

以上、凡才でした。
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