こんにちは、凡才です。
前回は、アイデア発想法の1つ「等価交換法」を紹介しました。
どうやって使えばいいのか、
イメージしていただけたのではないでしょうか。
今回は第6弾として、
「オズボーンのチェックリスト法」を具体例とともに紹介します。

オズボーンのチェックリスト法ってどんなもの?

具体的にどうやって使うの?
という方に役立つ記事です。ぜひ最後までお読みください。
今回も参考書は「アイデアを脳に思いつかせる技術」です。

オズボーンのチェックリスト法とは?
考えるべきテーマを9つの観点のチェックリストに強制的に当てはめてみることで、新たな発想を生み出す手法です。
無意識のうち作り出してしまう「先入観」や「既成概念」といった発想の障害をなくし、
短時間で複数のアイデアを生み出す必要がある場合などに有効です。
その名の通り、アレックス・F・オズボーンというアメリカの実業家が考案した方法です。

聞きなれない名前の人物と思うかもしれませんが、
この人はなんとあの「ブレイン・ストーミング法」を考案したすごい人です。

知名度低いけど、めちゃくちゃスゴイ人ですよね!
すごくても知名度低いですが…
これほど普及した発想法の生みの親が編み出したとなれば、
なんだか期待度が高まってきませんか?
やり方と具体例
「オズボーンのチェックリスト法」では、以下の9つの考え方で発想していきます。
【転用】他の目的で利用したらどうか
【応用】似たようなものはないか
【拡大】大きくしてみたらどうか
【縮小】小さくしてみたらどうか
【変更】形や意味を変えてみたらどうか
【代用】他のものに使えないか
【置換】順番や原因・結果を入れ替えたらどうか
【逆転】本来のあり方を反対にしたらどうか
【結合】異なるモノをつなげたらどうか
考えるテーマを上のチェックリストに順にあてはめてアイデアの発想を目指します。

それではここから実践です。
お題は、「これまでにないペン」を提案することとして考えます。
テーマが決まれば、あとはチェックリストに照らして考えていくのですが、
ここで注意すべきことは、「アイデアの芽」を摘まないこと。
発想を促すのが目的なので、
「こんなの実現できないよな」とか「役に立たないよな」といった判断は必要ありません。
自分では「使えない」と思った要素で、周りの誰かが別の使い方をひらめくということも決して少なくありません。
無邪気になって、発想を遊ばせてみましょう。
テーマ | これまでにない「ペン」 |
【転用】 | 書くことに使わないペン |
【応用】 | 記録のためのペン |
【拡大】 | 丸太くらいある太いペン |
【縮小】 | ピンセットでないと持てないペン |
【変更】 | 握らなくても指先で使えるペン |
【代用】 | 身分証の代わりになるペン |
【置換】 | 手を動かさなくてもしゃべれば書けるペン |
【逆転】 | 書けない、書くほど消えるペン |
【結合】 | コレクションアイテムとしてのペン |
「握らなくていいペン」「しゃべれば書けるペン」などは、
実現すれば意外性から話題を集めそうですね。
このように「オズボーンのチェックリスト法」を使えば、
機械的な手順で誰でもオリジナルのアイデアを思いつくことができます。
ちなみに、オズボーンのチェックリスト法をもとにベースとして考案された
「SCAMPER法」という手法もあります。
基本的な考え方はオズボーンのチェックリストと同じなので、
自分が使いやすい方を使ったり、混ぜて使ったりして発想を楽しみましょう。
オズボーンのチェックリスト法のメリットと注意点
何事にも万能な方法というのがないように、
この「オズボーンのチェックリスト法」も万能なわけではありません。
それぞれ以下のようなメリットとデメリットがあります。
- 考えるべき観点が決まっているため、考える要素のヌケ・モレを防げる
- 過去の経験などを反映していくと、内容を充実させることができる
- 他社との意見交換の場でも、発想を広げていくことができる
- チェックリストの項目に当てはまらない問題を見過ごしてしまう
- 課題の性質を把握していないと、不必要な項目まで考えることになり、時間がかかる
- 自分が思いつきやすい項目に発想が偏りがちになる
そのため、実際に運用する場合には、
手当たり次第にすべての項目でチェックするのではなく、優先すべき項目をいくつか選定しそれを組み合わせたり、
自分一人だけで考えるのではなく、数人で一緒に考えたりするのが効果的です。
まとめ
アイデア発想法の1つである「オズボーンのチェックリスト法」を紹介しました。
9つの考え方に順番に当てはめていき、新たなアイデアを発想する
「頭をひねる必要がない」手順で、
アイデアの妨げとなる「先入観」が入る余地をなくす画期的な手法なのです。
ここまで、全6回にわたって、様々なアイデアの発想法について紹介しました。
発想に行き詰った時の参考になれば幸いです。

これならできそう!というものがあれば、ぜひ試してみてください。
あなたがアイデアマンと呼ばれる日も遠くはないかも!?
参考書には、これ以外にもアイデアを発想する伝統的な手法や筆者独自の方法も紹介されています。
気になった方はチェックしてみてください。

以上、凡才でした。
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