こんにちは、凡才です。
気軽に読める寓話を通して、人生を豊かに生きるヒントを考えるシリーズです。
今回は「水槽のカマス」というお話です。
- 自分が何を言っても何をやってもムダだと感じている人
- 無気力な状態から抜け出したいと思っている人
という方に役立つ記事です。ぜひ最後までお付き合いください。
参考書は以下です。
あらすじ

早速あらすじを見ていきましょう!
水槽の真ん中に透明なガラスで仕切りをつくり、
一方にカマスを数匹、もう一方にエサになる小魚を入れました。
カマスは仕切りの向こうのエサを食べようと突進しますが、
ガラスの仕切りにぶつかってはね返されてしまいます。
何度も繰り返すうちにとうとうカマスはエサをあきらめてしまい、
ガラスの仕切りを取り除いた後にも、エサの方へ向かわないようになりました。

何度もガラスにぶつかって痛い思いしてたら、
そりゃあ諦めちゃうよね

カマスは攻撃的で獰猛な魚として知られているのですが、
そんなカマスでさえ諦めてしまうのです…
でも、そんな状態を打ち破る方法もありますよ!
エサを諦めてしまったカマスはどうなるのでしょうか。
続きを見てみましょう。
しばらくしてから、新しいカマスを水槽に入れました。
それまでガラスの仕切りがあったことなど知るはずもない新入りのカマスは、
エサに向かって一直線に突進しました。
すると、エサを諦めていた古株のカマスも
「あのエサは食べられる」ということに気付き、再びエサに向かって突進していったのです。
寓話「水槽のカマス」の教訓
さて、このお話から学べる教訓は何でしょうか。
私が感じた教訓は以下です。
- 努力が報われない環境は無気力をまねく
- 無気力を打破するには”人”がカギ
順番に解説していきます。
努力が報われない環境は無気力をまねく

人を襲うこともあるといわれるほど攻撃的なカマスも、
エサに近づくことができないと感じた後は、
仕切りがなくなってもエサに向かうことはありませんでした。
これは心理学の世界で「学習性無力感」と呼ばれる状態です。
今回のお話も「カマス理論」として学習性無力感の有名な代表例ですが、
そのほかに「犬の実験」の例などもよく知られています。
いずれの場合でも、自分の行動が結果を変えることにつながらないと悟ったら
なにも行動を起こさなくなる、という結果を示しています。

想像いただければわかると思いますが、
これはカマスや犬だけに起こる心理ではありません。
人間でも同様のことが起こります
たとえば、あなたのまわりでもこんなことありませんか?
- 家族や恋人に言いたいことがあるけど「言っても変わらないし」と思って言わない
- 仕事の改善アイデアがあるけど「どうせ聞きいれてもらえない」と考えて発信しない

たしかに、考えてみると
普段の生活ってこういう「諦めと妥協」の積み重ねでできてるかも
このような無気力をまねく大きな原因は「環境」です。
「自分の行動が結果に何の影響も与えられない」ような環境にいるときに起こるのです。
では、学習性無力感を脱するにはどうすれば良いのでしょうか。
無気力を打破するには”人”がカギ
今回のお話では、学習性無力感の脱し方についてもヒントが書かれています。
それは「新たな人(お話では魚)を一緒にすること」です。
新しく入ってきたカマスは、
それまでエサとの間に透明なガラスの仕切りがあったことなど知るはずもありません。
迷わずエサに飛びついていきました。
そして、無気力になっていたカマスもそれを見て再びエサに向かっていくようになりました。
つまり、学習性無力感の状態を脱することができたのです。
人間社会でもこれと同じで、
その環境に染まっていない人(たとえば新人や転職してきた人)が入ることで、
それまで漂っていた無気力感が払拭されることがあります。

そのため、今回の寓話は「人材雇用の重要性」を表すためによく使われます
逆に新しい人が入ってこない、入ってもすぐにいなくなるような状況は、
環境がやばすぎる可能性が高いので、新しい環境にあなたが移ることを検討してもいいでしょう。
まとめ
今回は、寓話「水槽のカマス」のあらすじとそこから学べる教訓を紹介しました。
仕切りがある状態を知ったカマスは無気力になったが、新たなカマスを入れると復活した
- 努力が報われない環境は無気力をまねく
- 無気力を打破するには”人”がカギ

私がいる環境は、無気力にならない環境なのかな?

いい視点ですね!
あなたを評価してくれない環境に使う時間はもったいないので、
自分がいる環境はどうか、という視点はいつも持っていたいですね
以上、凡才でした。
よろしければ次の記事もご覧ください。
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